皆様こんにちは。
講師の杉本です。銀座教室のN会員様の水彩画で描いた猫をご紹介します。
身体を丸めて休んでいる茶トラ猫を描いています。
実際のモチーフは置物ですが、柔和な雰囲気が伝わってくる一枚です。
基礎デッサンの課程で身につけた陰影表現を応用し、立体感を捉えています。
また、毛並みの描写などでは、筆を細やかに扱う事が出来ています。
全体的に見て落ち着いた色調ですが、ほのかな赤みが画面に温かさを与えています。
画面を同系色でまとめる場合の難しさは、色合いが単調になりやすい事です。
しかしこの作品では、若干の紅色や、陰影におけるかすかな緑と青の色味が、絵に彩りを与えています。背景の広い面塗りでも、伸びやかな筆遣いが感じられます。
鉛筆デッサンから色彩画に移行すると、立体感の表現・固有色の表現・質感の表現が交錯し、描画の難易度が上がります。
N会員様には、細密な描写と大らかな描写の両方のスキルを磨き、色で描く楽しみを深めて頂きたいと考えております。
作品制作中のN会員様です。
次回作も期待しております。