メッツ絵画教室の土曜日を担当しております講師の堀込です。
先般行われました企画講習会「木炭で布のしわを描く」のご紹介です。
以前会員さまの中で「木炭デッサンを一度やってみたいという声があり、今回そ
れが実現しました。一週間各曜日の担当講師が指導を担当し私の担当日、土曜日
では5名の参加者で実施しました。参加者の方ほとんどが木炭デッサン未経験者
です。まずは、伝統的なデッサンモチーフである布を参加会員さまそれぞれに配
りバックパネルの前にしわがきれいに出るようにセットして頂きました。続いて
木炭デッサンを描いてもらう前に画材である木炭の感触をしっかりと確認しても
らいました。鉛筆デッサンに慣れた会員さまにとって木炭独特の描き味と指で擦
りこんでトーンを作っていく仕法とても新鮮だったようで戸惑って会員さまも画
面にすぐに炭が広がって形になっていく様子を楽しんでおられました。他にガー
ゼ、擦筆などの道具の使用の仕方などを説明しました。
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いよいよ本番です。配布しました企画テキストと担当講師の実演を参考にしなが
ら2時間かけての制作が始まりました。
大まかな形をとったら、画面全体に陰影を付けていきます。指で擦ったり、ガー
ゼを使用してしっとりとしたグレートーンを作っていきます。練消しゴムで明る
さや形を調整しながら布の質感を表していきます。この段階から参加された会員
さまの個性が表れ始めました。
制作中の沖野会員さま
制作中の彦坂会員さま
制作中の藤崎会員さま
制作中の中山会員さま
制作中の竹内会員さま
直接指を使って画面とやりとりができる木炭デッサンはその人の性質がダイレク
トに作品出てくるところが魅力の一つです。
最後、仕上げに向けて際を描き、明度にメリハリを付けたら完成です。短時間で
したが参加なさいました会員さま皆さますごい集中力で全員完成することが出来
ました。それでは完成した作品をご紹介します。
作品完成後の講評会です。
完成作品
沖野会員さま作品
竹内会員さま作品
彦坂会員さま作品
中山会員さま作品
藤崎会員さま作品
同じ白い布を描いても、どこにポイントを置いて描いたかで違いが表れてくると
思います。たとえば沖野会員さまはボリュウム、彦坂会員さまは質感、竹内会員
さまは形、中山会員さまはタッチ、藤崎会員さまは光というように感じました。
これは無意識の中で表れた会員さま達の個性だと思います。ご参加いただいた
会員さま達自身も色々な発見が有った様で充実した企画講習会になりました。