こんにちは。メッツ絵画教室水曜日・木曜日の午後・夜間担当の中田です。
今回は、企画「スクラッチで描き出すモノクロの世界」の木曜日の午後クラスの
様子をご紹介いたします。
企画講習会の様子です
この企画はルノワールのペンによるデッサンをスクラッチボードで模写するとい
うものです。黒く塗られたスクラッチボードを専用のペンで傷つけて下地の白を
表出させていくという、普段使用されている画材とは感覚的に異なる部分も多い
企画だったかと思います。
スクラッチは一度傷つけると元には戻らない、中々緊張感が必要な画材ですが、
皆様描き始めてしばらくすると、迷いなく集中して進められていて、モノクロ
の深い精神的な世界に没入できたのではないでしょうか。
作品完成後の講評の様子です
参加された会員さまからはもっと大きいサイズで描いてみたいなど、リクエスト
も多く嬉しい反応でした。いつもと感覚が異なる画材ではありましたが、皆様ス
クラッチボードという技法に色々と可能性を見出されたようです。
完成作品をご覧いただきます。
渡辺会員さま作品
かなり早い段階で、全体感が出てきていて、そのため詰めの段階で細かいライン
を刻むことができました。細部まで明暗をしっかりコントロールしています。
白井会員さま作品
中央の人の影のトーンが綺麗です。タッチも細かいストロークの集積のようであ
り、濃密な空間になりました。
山本会員さま作品
スクラッチのラインの繊細な歪みがとても魅力的で、空気の湿り気まで感じられ
るようです。
赤崎会員さま作品
光と影の明暗差の諧調を丁寧に追いかけつつも、強い黒と白を使用できているた
め、非常にメリハリの効いた画面になりました。右上の月の創作も面白いです。
フレームに収めた状態
今回の企画は最後にフォトサイズのフレームに収めて完成です。サイズも小さい
ですし、これを機会にお部屋に絵を飾る楽しみを知ってもらえたら幸いです。