メッツ絵画教室の小屋です。2009年8月2日(日)午前クラスの授業で山本講師による石膏デッサン・デモンストレーションが行われました。実際に石膏デッサン(F6画用紙に鉛筆)を制作する過程が見学できる滅多にない機会になりました。モチーフは「あばたのヴィーナス」首像です。シンプルながらも表現が難しい石膏像ですので、デモンストレーションには最適です。まずは、デスケールを使っての構図の決め方、測り方などの話からスタートしました。
大きな形から明暗の流れへと制作が進みます。鉛筆の使い方やタッチの付け方、顔の表情の捕らえ方などが具体的に分かるので、会員さまたちは真剣に見学していました。
無駄の無い仕事なので画面がてきばきと進みます。「自分だったらどう描くだろう?」とイメージしながら見学された会員さまも多かったです。山本講師はポイントを大きな声で解説しながら制作しましたので、石膏デッサンの制作上、大切な部分も分かりやすかったです。
基本的な構造を取り終え、かなり石膏像全体の雰囲気が出てきました。「石膏デッサンはここからがスタートなんですよ!」と、山本講師は序盤の重要性を力説しました。
形の狂いや明暗の流れを念入りにチェックしています。しっかり観察して、対象と画面を見比べるのが上達への道ですね。
いよいよ細部の描き込みです。どのように画面が仕上がって行くのか、緊張感のあるアトリエでの見学会になりました。山本講師の、背筋を伸ばし、腕をしっかり伸ばして体全体でデッサンする姿勢も参考になりますね。
約2時間でここまで描き込みました。全体の量感、明暗の流れ、石膏の質感、顔の表情、鉛筆のタッチ等が美しいデッサンです。
制作終了後、山本講師に感想を聞いてみました。
山本講師 談
「デッサンでは、とにかく形の修正を積極的に行う方が良いと思います。そうすれば、その後が進めやすくなります。普段の教室での制作でも、みなさん初日に形を取る段階をしっかりがんばって欲しいですね!」
参加会員さまの石膏デッサン・デモンストレーションを見学した感想を聞いてみました。
上野会員 談
「私はまだ入会したばかりですがこれから石膏デッサンも挑戦してみたいと思っていますので、とても参考になりました。」
佐野会員 談
「石膏像の面での捕らえ方、鉛筆を使っての影の付け方がとても参考になりました。」
洲合会員 談
「鉛筆だけではなく練り消しゴムも、描画する画材として積極的に使っているのが新鮮で、勉強になりました。」
砂田会員 談
「私もまだ入会して間もないのですが、デッサン制作全体の流れが掴み易くなって、見学してよかったです。」
齋藤会員 談
「石膏デッサンの制作行程という滅多に見れない体験ができてよかったと思います。」
富田会員 談
「山本先生の制作を見ていて、改めて自分のデッサンの欠点が見えた気がしました。今後の制作の参考にしたいと思います。」
藤崎会員 談
「『出だし→中盤』の段階でしっかり構図を取る時に、2Bの鉛筆を主に使って大きく大胆に描くやり方がよくわかりました。」
柊平会員 談
「あばたのヴィーナス像の、あばたの凹凸、髪の毛の流れるような感じをとても上手く掴んで描いているのが感動でした。」
殿村会員 談
「ディテールから入るのではなく『全体から描く』方法がとてもよく分かりました。」
亀尾会員 談
「『石膏像を面でとらえる』」やり方がよく分かる実技でした。山本先生が描きながらポイントを1つ1つ丁寧に解説してくれたので理解しやすかったです。」
高橋会員 談
「説明しながら描いて下さったので、
像の手前の出し方、奥行の空間表現がよく分かる機会になりました。」
清野会員 談
「石膏デッサンでは全体のフォルムがとても大切だという事が実感できました。」
ご参加の会員さま、すばらしい感想をありがとうございました!今後もこのような絵画制作のデモンストレーションの、色々な機会を作りたいと思いますのでその時はまたよろしくお願い致します。