メッツ絵画教室の小屋です。アメリカからやってきた、ジム・マリアンスキー会員の水彩画をご紹介いたします。透明感が大変綺麗な水彩画ですが、なんともアメリカ的な表現で、あまりディテールに拘らない、大らかな雰囲気が魅力だと感じます。マリアンスキー会員はアメリカで長く絵画教室に通われていたらしく、基礎的な力もしっかりしています。
紙質がはっきりわかる荒目の水彩紙を使用されているので、透明なだけではない、抵抗力があります。マネキンとバックの境目、キワの表情にご注目下さい。左のバックの斜線は立てかけられたイーゼルです。端的な良い表現です。
ヴァイオリンです。水彩絵具の濃淡を水の量で調整した描写ですね。S字孔の強さを左右で変化させて楽器内の距離感を表現しています。弦も必要最低限の描写で無駄がありません。
木の立方体と花です。花びらの陰影が緑とオレンジの明快な出会いで表現されています。所々に見える水彩紙そのものの白が画面を引き締めています。木目も雰囲気が出ています。
ヴァイオリンのヘッド部の強い陰影に緊張感があります。バックのメッツ絵画教室モチーフ棚の表現もアトリエの空気を感じる素晴らしいものです。これからのマリアンスキー会員の作品に期待できますね!