第9回 楽々展 努力賞受賞作 大平会員の静物デッサン




メッツ絵画教室の小屋です。第9回 楽々展にて努力賞を受賞されました、大平会員の静物デッサンのご紹介です。この充実した画面をご覧下さい。隅々まで描ききって、隙の無い画面に仕上がっています。個々のモチーフの描写力に加えて画面の空間をしっかり意識したので見応えのある作品になりました。


卵の描写、大きなタッチを入れながらも質感が出ています。卵同士の位置感も見事です。籠も編み方をよく観察して、先端を描いたのがリアルですね。取っ手にかかる力加減も表現できました。


紅茶の赤い缶のロゴ、映り込む布の市松模様など、観察力が凄いです。中に入れたブルーベリーの枝、葉、実の細かい描き込みも良いですね。缶の蓋はもう少し金属の表情が欲しかったね。


敷いてある布に、なかなかこれだけの描写は出来ないですね。白黒の市松模様の特徴を捉えつつ、モチーフ台の張り、抵抗感が出ました。


そして、この力の入ったバックが素晴らしいです。油彩画乾燥棚の金属感やキャンバス、丸めて入っている画用紙を見事にモチーフとして利用しましたね。基礎デッサンを超えた「絵画表現としてのデッサン」の第一歩となる作品だと思います。

大平会員から感想文を頂きましたのでここでご紹介致します。

「今回はじめて楽々展に参加しまして、人に観ていただく機会にちょっぴり緊張しました。額装された皆さんの絵は、情熱的だったり、部屋に飾りたくなるようだったり、それぞれとても魅力的で見入ってしまいました。このような場があることは刺激にもなりますし、なにより、自分の絵を観ていただいて声をかけてもらう経験はこれからの絵の学びにプラスになるだろうと感じました。

僭越ながら努力賞をいただくことができました。とても嬉しかったです!これは毎週教室での小屋先生のご指導のおかげと感謝しております。『がんばれ』と言ってもらったと、これを励みにいつか素敵な絵を描けるように続けていきたいと思います。」

大平会員、素敵な感想文をありがとうございました。今回の受賞を励みに、また新たな気持ちで制作に打ち込んで下さいね!