初めまして、こんにちは。メッツ新宿絵画教室で、主に水曜日の昼と夜を担当させていただいている講師の坂本です。
夜の教室では様々な会員様が、お仕事帰りなどに制作していらっしゃいます。アフターファイブの落ち着いていながらも、制作への熱のこもった教室は、豊かな時間を共有させていただいております。そんな中から、今回は吉川会員の模写作品を、ブログをご覧の皆さんに紹介したいと思います。
吉川さまは、今まで熱心にデッサンを制作されておりました。担当させていただく中で、目標が油絵であること、そして今回模写の題材とした、ウィリアム・アドルフ・ブグロー(William Adolphe Bouguereau, 1825~1905)の作品にずっと惹かれていたという事をお話しくださいました。
今回の作品は、ご自身にとって初の油絵という事。初めての油絵は生涯で一枚と考えると、担当させていただいたわたくしも緊張いたしました。絵の描き方は様々で自由。油絵具の使い方もまたしかりですから、ご本人がどういったイメージで油絵を捉えていらっしゃるか、どのような部分に喜びを感じて制作されているかを確認させていただき、今回は至極オーソドックスで古典的な油絵の制作方法に挑戦という形になりました。
完成作品からは、ひとつひとつの技法を確認するように制作されていった集中力と、なにより仕上がっていく作品への驚きと喜びが伝わってきます。ご本人が惹かれている作家の模写という事もあり、その魅力を感じ取りながらの制作は、模写でありながらも作品への愛情や魅力が」増幅された仕上がりになりました。
一連のプロセスをご体験され、次回はオリジナルの極みともいえる「自画像」に挑戦されています。肌の質感や色彩の出し方など、模写のご経験を活かして、よりイキイキとした作品制作、わたくしもワクワクしています。
完成作と次回作がチラリと見えております。さながら工房のムードです。