メッツ絵画教室主任講師の小屋です。それでは、第11回楽々展で出品された作品から、植田会員の木炭ミクストデッサン「キリン」をご紹介致します。植田会員は前回の第10回楽々展でメッツ大賞を受賞されました。今回もその時のデッサンの技法で独特の世界を表現しました。キリンをテーマに、様々なモチーフが画面に色々な技法で描かれています。とても完成度の高い作品ですね。
金属の装飾豊かな籠に、立方体とリンゴが入っています。とても面白い取り合わせです。その籠をキリンが首で持ち上げているという設定になっていますね!
白いキリン・・・その中にあるはずの模様は外に描かれていて、そのまま空に、太陽にと繋がっていきます。段々と振り向く、もしくはそっぽを向くキリンが運動を表現していて魅力的です。
アフリカ草原の風景がいいですね。木炭ならではの美しいトーンで描きました。大きな空間を感じます。その調子の幅が綺麗です、一番左のキリンは白キリンの首の中から現れています。幻想的な絵画の工夫です。
キリンの足元にある”CHIVAS REGAL”の箱です。このモチーフだけガッシュ(不透明水彩絵具)で描きました。木炭の表情と違和感無く溶け込んでいます。ますます技量の上がってきた植田会員の傑作だと思います!