銀座教室/渡邉会員様の油絵

講師の杉本です。
銀座教室で油絵を描いておられます渡邉会員様の作品をご紹介します。
 
 

 
 
夜の室内にて、暖炉に照らされた猫たち。
火を見つめる姿が、逆光のシルエットにより表されています。
光の筆触と煉瓦の描写は放射状に広がり、暖炉の火の熱さと勢いが伝わってきます。
床面と壁面では、黄・橙・朱の他にブラウンや薄い緑が重ねられ、空気の揺らぎや年月を経た風合いが再現されています。外の静けさと炎の光との対比が、物語の一場面のような雰囲気を作り出しています。
また、薪をくべる器具や暖炉の扉など、細部の質感にも気を配り、情景のリアリティを高めています。
 
 

 
渡邉会員様は油絵具や色鉛筆を用いて、「猫」を継続的に描いています。
この作品は、暖炉のある部屋で過ごした思い出に着想を得て描かれたとのこと。
現実の空間を舞台にモデルを演出し、オリジナルの絵画室内を生み出す事が出来ています。
 
これからも、モチーフの魅力を引き出す場面設定に工夫を重ねてほしいと思います。
次回作も期待しております。