こんにちは。木曜、土曜を担当している講師の山田です。
今回は、守谷会員さまの木炭デッサンをご紹介いたします。
今回のモチーフは通称「大顔面」とも呼ばれる、ローマ皇帝ルキウス・ウェルス帝の石膏像です。
守谷会員さまは、これまで鉛筆デッサンを中心に多くの作品を制作していましたが、ここ最近は木炭を使った石膏デッサンを続けて制作しています。枚数を重ねながら木炭という画材の扱い方を積極的に探求している様子が伺え、その効果が今作にも発揮されています。
擦筆等を使って丁寧に作られたトーンと、明暗のコントラストが効いた描き込みとのバランスが見事で、繊細さと力強さを兼ね備えたデッサンに仕上がっています。ともすると単調になりがちな髪の毛や髭の描写も、場所によってメリハリをつけながら塊としての立体感や奥行きも意識して自然に表現できています。
元々高い描写力をお持ちの守谷会員さまでしたが、木炭を使い始めたことで作スピードが着実に上がっているのも印象的です。木炭も、鉛筆に負けず奥が深い画材なので今後も引き続き探究を続けていただきたいと思います。
制作中の守谷会員さまです。
次回作も楽しみにしております。