メッツ絵画教室の小屋です。堀内会員が新作の油彩画を完成されました。大変見事な描写力と構成力で仕上げた作品です。石膏像「メヂチ像」をこれだけ大きく入れて油彩で描くのは、なかなか難しいです。確かなデッサン力を感じる傑作になりました。
とても色幅があり、顔の表情や石膏の質感も豊かです。髪の毛の影などもよく観察されています。赤い星がモダンな雰囲気を与えていますが、石膏像の描写に説得力があるからこそ生かされた表現ですね。
石膏像の前に置かれたヴァイオリンです。重厚で、少し古びた質感と色彩が見事ですね。楽器のプロポーションの美しさを表現出来ました。ヴァイオリンの台座はまるで黒いピアノのような艶のある質感です。
赤い薔薇もその構造を丁寧に表現しています。スピード感のある布の模様とよく合っていますね。葉と茎にもう一工夫ほしかった所です。
メヂチ像の左側には油彩作品乾燥棚をヒントにした構成的な世界が描かれました。直線的な要素が画面に動きを与えています。右目の左側には太陽があって、左目の下の赤い星と対応しています。面白い発想ですね!
右のバック、”XS”の溶けた文字がモチーフとバックを上手く繋げていると思います。大胆な効果を期待しましたね。
”JYOTARO”のサインも絵の一部のようで自然に収まりました。油彩画の総合的な力が付いてきたこそ描けた作品だと思います。次回作の展開も本当に楽しみですね!