火曜日を担当しております講師の高村です。
今回は毎回とても熱心に制作なされております井上会員さまの
水彩画2点をご紹介させて頂きます。
井上会員さまはデッサンを経て現在、水彩画に取り組まれています。
私が制作を拝見している期間はまだ短いものの殊にフランスにご旅行された際、
取材された風景を連作で描き込まれ制作、1枚ごとに風景画への理解が深め
られているご様子で、それが段々と表現へ反映されているのが良く分かります。
この作品はパリの中心地を描かれたもので、風景画でのポイントで有ります
遠近の表現が明瞭になっております。
強くパースぺクティブのついた構図に依る所も有りますが、むしろ
それを助けとして色彩の濃淡、タッチの強弱を工夫された所が大きいと
考えます。
しばし同様の取り組みを繰り返すと、一作毎に粘りや食らいつきと
言うべき対象への新鮮な感動を失うことが有りますが、
井上会員さまの描く姿勢は常に作品をよくしたいとの強いお気持ちが
組取れ、私自身が刺激を受ける経験となりました。