彦坂実会員様の風景画



毎週金曜日と土曜日の指導を担当しています、講師の越前谷です。
 
今回ご紹介いたしますのは、前回の長谷川会員様と同じく、ベテランの彦坂会員様の描かれた、油彩の風景画です。
 
 

 
 
飯田橋駅を描かれています。遠くにスカイツリーが見えるので、水道橋方向を見ています。
細かいところまで丁寧に描かれているばかりでなく、この場所の光の具合、空気感がとてもリアルに感じられます。この様なリアルさは、ここの空気をしっかりと肌で感じていないと出て来ないと思います。
それもその筈、この作品は写真に基づいて描かれているものの、ご自宅の15階のマンションから見た風景だそうです。
もう30年以上お住まいだそうで、この飯田橋駅は数年前のもの。今は少し変わってしまったそうです。
色々な思い出と共に、気持ちを込めて描かれた風景は、実直なお人柄もよく現れている様に思われます。
 
 

新作を制作中の彦坂会員
 
そして新しい作品は、飯田橋から逆の方向、市ヶ谷方向を見た風景です。
この様に同じモチーフを別な角度から何度も描くのは、絵を描くうえでとても意味があります。ゴッホが向日葵を何度も描いた様に、何回もモチーフを描くうちに、自分との関係性に理解が深まり、絵の表現も深まって来るものです。
この様な点にも自覚して制作をされると、また新しい発見があるかも知れませんね。
急がずじっくりと描いて頂ければ、と思います。