メッツ絵画教室の阿部です。今回は吉田朋子会員の作品を多数紹介します。
吉田会員は動物園などで取材し、自身で撮影した動物写真を元に絵を制作しています。実地で見たからこそ表せる表情の観察がうかがえます。動物には人間ほどの表情の豊かさはありませんが、訴えかけてくるものがあります。吉田さんの絵に描かれた動物たちには無表情の中にある何かが、より鮮烈なものとして感じられるのです。特に目の描写には細心の注意を払って描かれており、じっと見つめると吸い込まれる様な感覚になります。それではご覧ください。
時に厳しく、時にチャーミングに、そして時に孤高に描かれた動物たちはいかがでしたか?
近作、吉田会員は背景に使われる色彩と構図に工夫を凝らしています。動物自体の描写だけでなく、画面全体でモチーフを表現しようという試みがあり、ソフトパステルの鮮やかな色彩がここに生きている様に思います。恣意的に表現方法を変えていこうとする思いと、モチーフに合わせて表現が自然と変化する柔軟さがあります。吉田会員のアイディアを大事に制作を続けて欲しく思います。