波江野会員様のデッサン

皆様こんにちは、講師の杉本暁です。
今回は、デッサンを描いております波江野会員様の作品をご紹介します。
 
 

 
 
モチーフの爽やかな印象が表現されている一作です。
葡萄のみずみずしい質感、ワイングラスのきりっとした佇まいが伝わってきます。果実の細部を見ていくと、ほの明るい色合いの中に透明さが感じられ、一粒ずつ丁寧に描き分けが為されています。
更に、房(ふさ)全体がまとう陰影の流れが自然に捉えられ、地面の影でもトーンの変化をしっかりと観察する事ができています。
ガラスの描写に関しては、艶の表情や映り込みの変化を細やかに描き取っています。
また、(口が触れる)縁の部分や台座におけるガラスの厚みをしっかりと描く事で、ワイングラスのフォルムが持つ引き締まった雰囲気を再現できています。
 
 

 
 
波江野会員様は油絵と木炭デッサンも研究しており、この作品は鉛筆による繊細なトーンを使いこなすための修練として制作されました。
鉛筆は最も基本的で身近な画材の一つですが、じっくりと描き重ねる事で初めて綺麗な色合いを生み出すことができる、難易度の高い画材でもあります。
時間をかけて基礎力に磨きをかけ、いつか大作でも応用して頂きたいと考えています。
次回作も期待しております。