2007年2月のギャラリー


小屋講師推薦作品と講評

今回は小屋講師が担当します会員さんの中から油絵を10点選びました。

『自画像』 F12
丸山恵理 会員

自分自身をしっかりと見つめて描きあげた自画像です。
顔の表情も自然で見るものをホットさせる優しさを持っております。コスチュームとバックの色も顔を十分ひきたたせるようによく考えられて描かれています。作者の実力を感じる作品ですね。

『ガラス浮き・ヒトデ・流木のある静物』
辻宏隆 会員

複雑なモチーフを作者の感性で表現した秀作です。
強い輪郭線と発色の良い色面が大変モダンな雰囲気に見せています。確かなデッサン力を感じさせる作品です。

『アコーディオン・パイプ人形
デルボーの絵の有る静物
』 F10
大澤篤子 会員

色々な所に作者の工夫が見られる絵です。
花柄の布は生きた花となって布から浮き上がり、人形はしっかりと目を開け、デルボーの絵の中の女性は外に出てきています。左側のバックはステンドグラスのイメージですね。経験豊かな作者の世界が繰り広げられた作品です。

『Brilloと桃、画集のある静物』 F10
洲合咲子 会員

約半年かけてじっくり描き上げた作品です。
背景の薔薇の花も含めて個々のモチーフの丁寧な描写が大変すばらしいです。細かいところまでよく観察して仕上げました。その真摯な姿勢に拍手!!

 

『鳥の置物、ケチャップ、マネキンの静物 』 F10
西尾元秀 会員

大胆なタッチで一気に描き上げるのが得意な作者が思いっきりその技法で仕上げた作品です。
色の関係も大変美しく“Gogh”の文字が画面を引き締めています。

『アンティークポスター「白鶴」』 F10
蛯原健史 会員

古い清酒のポスターをモチーフに、作者のこだわりを画面にぶつけた作品です。
一見単純な色に見える部分も、実は多くの幅の有る色彩で描き込まれているのです。
ポスターも表現によっては面白いモチーフになる事を分からせてくれます。

『将棋駒のある静物』 F10
本田小百合 会員

女流棋士として活躍中の作者が私物の駒を持参しモチーフに組み込み描いた作品です。
流石に駒に対する思い入れが違います。千代紙をコラージュして紙風船と共に和風の雰囲気に仕上げました。

『アンティーク・ワイン瓶と薔薇の静物 』 F10
日根智子 会員

モチーフをしっかり観察、その中の多くの色を発見しています。
大変豊かな色感を持つ作者ならではの表現になっていますね。バックの色調もモチーフとよく合っていて画面全体を魅力的に見せています。瓶の装飾も積極的に描きました。

『アヒルの置物のある静物 』 F8
宮元史子 会員

アヒルがどのキャンディーを食べようか迷っているような、ユーモラスな作品です。
明るい色に幅があってみていて楽しくなりますね。バックの棚のコップとかマグカップもカラフルで綺麗です。

『ザクロと瓶とチーズの静物』 F6
新岡美和子 会員

油絵2作目ですがこの堂々とした絵具のつけっぷりには好感が持てます。ザクロの微妙な色味をよく表現しました。これからが楽しみの1点です。