パステル画コース

パステル画は顔料を固めスティック状にした絵具を使用して描きます。スティックにはソフトのものとハードのものの2種類があり、それぞれ描き出す内容によって使い分けて使用します。パステル画の特長は色の鮮やかさと描き出される表現の優雅感や柔らかさなど同じ色で表現する油絵、水彩などにない独特の雰囲気を醸し出します。又、水彩などと併用して使用し描き上げてもとても効果のある画面を作りだす事が可能となります。パステル画ではご自身の指が一番の描く道具となります。

パステル画画材

ソフトパステル、ハードパステル、ガーゼ、綿棒などが必要となります。

パステル画の描き方

下描き

まず、HB~2Bくらのスケッチ鉛筆で下描きをします。モチーフの桃、洋ナシ、バナナの3個の果実が台上い載っていることと、桃、洋ナシ、バナナの位置関係をしっかりと把握しながら個々のモチーフ形を丁寧に描写します。特に洋ナシや桃の蔕、バナナの切り口はしっかり描いておきます。又、この時点で自分の描きたい作品のイメージを膨らませます。

色付け

スケッチ鉛筆で全体の形が描き出されたら、いよいよパステルを使用して色を塗っていきます。色塗では基本的に色彩の明度、彩度の高い色から塗っていきます。まずは、桃、洋ナシ、バナナの果物に共通するイエローから色を付けていきます。色はモチーフ周辺の空間や台にも反射していますから、少しはみ出して塗って指でぼかしていきます。パステルの粉が紙の凸凹にしっかり入るように指で擦りこんでいきます。更に、ライトグリーンやピンクロースなども塗っていきます。

背景から全体の色へ

桃、洋ナシ、バナナに色が塗れて来たら、次に背景にも色を入れていきます。今回は全体的に明るく柔らかい雰囲気の作品に仕上げたいので、パーマネントレッドペールやフレシュオーカーを薄くぼかすように背景に塗っていきます。そして、桃、洋ナシ、バナナの影の色にウルトラマリンペールなどを使用し塗り影を出していきます。

詳細まで必要な色を付ける

背景と影を塗ったことにより全体の空間、立体感が出てきました。ここからは完成に向けての作業に入ります。桃、洋ナシ、バナナの固有色を塗っていきます。それぞれをよく観て、感じた美しい色を積極的に塗っていきます。但し、不必要に色を重ねすぎると色がだんだん濁ってきます。果実のみずみずしさを表現する為に重ねる色は慎重に選んでいきます。果実のヘタや切り口は描く表現の内容として、とても大切な個所です。しっかり描写します。背景にもイエローオーカをしっかり塗り込みます。影の表現も丁寧に入れていき、さらに果実の表皮の模様や質感を出していきます。ここではパステルを立ててハッチングのようなタッチも使っていきます。

完成へ最後の色付け

最後に、桃、洋ナシ、バナナを始め全体を観て感じた色味をふんわりと全体に入れて完成です。