丸山会員のセザンヌの手法による静物油彩



メッツ絵画教室の小屋です。2010年・新年第一弾は、丸山会員のセザンヌの手法による静物油彩です。モチーフ同士の関係がばらばらにならない様に注意し、全体感を統一して表現しました。深い空間が獲得出来ましたね。色彩もセザンヌ的にまとまったと思います。
 

グラス・天使・西洋梨が色彩的に響きあって、ハーモニーを奏でています。厚塗りの絵具の上に細かいハッチングを入れました。グラスの硬質な透明感も綺麗です。


向こう側にいる天使は空間に溶け込むように表現。それによって深い奥行が出ました。しかしバックもしっかりと主張して、古典と近代が合致したセザンヌ風の空間になりました。


白い布にもモチーフを暗示させる色彩が積極的に入ります。レンガやピーマンも色彩豊かに描けてよかったと思います。ピーマンそのものの奥行を出すのか、輪郭の面白さを出したいのか、もう少し明快になれば尚良いです。影の付け方にはもう一工夫欲しいですね。カンヴァスの目を上手く利用しています。サインもさりげないアクセントになっています。


天使の下半身、ハイライトの付け方が上手いので量感が出ました。絵具の厚みと色彩のハーモニーがとても魅力的な作品になりました。今年の丸山会員の画面展開に期待したいと思います。


丸山会員から今回の作品について感想を頂きましたのでここで掲載いたします。

「セザンヌが用いた技法で描くのが今回のテーマ。
ゼミの際に説明を受け、頭では分かっているようでいて、いざ画面に取り掛かってみると、いつのまにか普段通りの描き方になっていることに気づく、という繰り返しでした。
セザンヌ独特の落ち着いた色彩や、統一感のある空間を意識して仕上げるのにとても集中力を要しました。
布や影の部分にも、沢山の色味を入れて全体感を出す方法なども、自分で手を動かしてみて初めて見えてくるセザンヌの作品の魅力かもしれません。

『モチーフに近づくことと、良い画面を作ることは違う』

小屋先生が常々おっしゃり、私にとって最大の難問でもあるこの課題に、今回の作品を通して改めて取り組み始めることが出来た気がします。
楽々展までに、ご指摘頂いた点をもう少し修正できれば、と思います。」

とても明快な感想をありがとうございました。新たな課題を意識しながら、今年も頑張って頂けたらと思います!