2月5日 人物コース



毎月第一日曜日午後Bの人物コースを小屋先生と担当させていただいている山本です。
2月5日、1回のみ固定ポーズ『杖を持つ老人』を行いました。今回は13名集まり、熱気高まる授業となりました。
 

 
 
 
 
 
では講評にまいりましょう。
 

松岡会員のデッサンです。斜めのストロークが力強く身体の厚みが表現できています。腕が短くなってしまったので肘→手首→指先の位置を確認しながら全体と見比べると良いでしょう。
 

三國会員のデッサンです。モデルさん特有の渋さが出ており、非常に魅力的なデッサンですね。下半身のズボンの描き込みがもう少しできたら完成度が更に上がると思います。
 

飯島会員のデッサンです。B3サイズの画用紙に全身がきれいに納まりました。色幅が出て、描くスピードも上がり、この一枚でだいぶ上達しましたね。膝に乗せている手が若干弱くなってしまったので手を描く時間配分を増やしてあげると良いでしょう。
 

楠木会員のデッサンです。手を足に乗せている膝の部分がしっかり手前に出ており、キッチリ細部まで描き込みがされて良い仕上がりとなりました。白が少し似てしまっているので鉛筆の硬さや筆圧を意図的に変化させると良いですね。
 

富田会員のデッサンです。構図を何度も直しながら杖を持つ手が画面に納まり安定した構図となりました。顔の骨格をしっかり捉えながらも年齢を重ねた良い表情が描けました。
 

佐野会員の木炭デッサンです。
顔を何度もガーゼで擦り、直しながらも肌の質感が表現されて深みのある表情となりました。木炭紙判(500×650mm)のサイズを2時間半で仕上げるのは大変なので、次回2回続けての固定ポーズの制作に期待したいですね。
 

宮本会員のデッサンです。杖を持つ手がしっかり描けており、この一枚でかなり上達したのが分かります。
洋服の質感が良く描けているので、顔の部分は芯を尖らせた、やや硬めの鉛筆で描き込みが出来れば、皮膚の質感も描けたと思います。
 

森会員の初人物デッサンです。B3画用紙に正面、全身像を入れて力強く描かれています。
プロポーションを確認しながら左右のバランスをはかって進めていくのは難しいと思いますが、諦めず最後までやり抜きました。この一枚をスタートに、これからの制作に期待したいですね。
 

藤崎会員のデッサンです。足先から頭のてっぺんまで細部を丁寧に仕上げています。強いトーン、弱いトーンの色が出せているので中間のトーンの幅も出せたら更に良くなるでしょう。
 

山下会員のデッサンです。プロポーションが自然に描けており、椅子に腰かけている重心もちゃんと表現できていますね。描写が丁寧なので、翌月2回続けての固定ポーズの方がじっくり描け、山下会員の本来の良さが引き出されるのではないでしょうか。
 

マリアンスキー会員の木炭デッサンです。モデルさんと制作中の飯島会員が描かれています。マリアンスキー会員はモチーフの対象よりも空間自体を描かれることが多いですが、今回も背景を大きくとりました。モデルさんの杖を持った腕の位置から画面右端までの奥行きが出せたら更に良くなると思います。
 

種岡会員のアクリル画です。最初の鮮やかなオレンジから徐々に暗いトーンが重ねられています。顔の暖色と髪の寒色のバランスがとても良いですね。続きはご自宅で描かれるようです。これからどう変わっていくのか楽しみです。
 

合川会員のパステル画です。最近、初の石膏デッサンを制作されているので、今回の人物画では見たままを描くのではなくイメージを優先して描かれました。縦のストロークの中に人物像が浮かび上がってくるように見えます。身体はしっかり表現されていますが顔の表情がやや説明的になってしまったのが残念です。失敗を恐れず、つねに新しいことにチャレンジされる合川会員、どのような絵になるのか毎回、気になりますね。
 
3月は2回続けての固定ポーズ『横たわる女性』を行います。

 

※参考作品はヌードですが、3、4月の人物コースは着衣モデルとなります。
 
3月4月と2回続けてとなりますので木炭、鉛筆デッサンはもちろん、油絵での制作が行えます。完成度を高めたい方などこの機会に是非ご参加ください。尚、1回のみのご参加もできます。