駒場東大スケッチ会



メッツ絵画教室・銀座教室、新宿教室合同の企画講習『駒場東大スケッチ会』が
5月17日土曜日行われました。
 
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当日は天候にも恵まれ最高のスケッチ日和でした。
銀座校から9名、新宿校から6名、参加して頂きました。
10時に正門を集合した後、全員で教養学部1号館、駒場博物館、101号館をまわり、それぞれの会員さまが描きたい場所を決められました。
 
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1号館を選ばれた西岡会員さま
駒場東大と言えばやはり教養学部・1号館が有名ですね。縦長に伸びた大きな校舎なので縦位置で画面に大きく配置されました。
 
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1号館右側の位置から井上会員さま、多田会員さま、沖野会員さまが並んでスケッチされています。
正門から沢山の生徒や来校者が通る道にあたるので人物を入れても良い場所ですね。
 
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101号館は横幅があり、周りが木々に囲まれています。
校舎前のエントランスがやや傾斜のついたロータリーになっています。
 
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真正面の位置を選ばれた前田会員さま
校舎をどのように切るべきかが問われる場所でもあります。
 
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左側の位置から谷口会員さま、藤波会員さま、藤井会員さま
両側の木々をどう描くかがポイントになりますね。
 
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正面の場所を選ばれた、スケッチ会初参加の大平会員さま
普段の授業と変わらず集中されています。
 
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岡崎会員さまは少し離れた位置から思い切って縦構図にされました。
 
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右側からは大久保会員さま、赤星会員さまが並んで制作されました。下り坂の位置から見上げた角度が出る場所です。
 
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銀杏の並木道を選ばれた園田会員さま
アクリル絵の具での制作です。
午前と午後で光の方向が変わってしまうので影は後回しにし、最初は並木道を描くことに専念しました。
 
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マリアンスキー会員さまは900番教室を表裏の場所を午前午後と分けて2枚描きました。
 
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お昼ごはんはお弁当持参の方も一緒に集まり、学生食堂で食べました。
数多くのメニューがあり、母校の学食とは時代が変わったなど、みなさん食べながらお話されていました。
ちなみに沖野会員さまと山本講師はタコライス400円を選ばれ、ボリュームがあってとても美味しかったそうです。
学生食堂は土曜日ということもあり、学生以外の方々が多く利用されて、大変賑わっていました。
 
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西岡会員さまは描いている場所でお昼を手短に済ませ昼休みも制作されました。
ちなみに水彩画は初めてだそうですが良い色がでていますね。
 
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西岡会員さま
空のさわやかな青と校舎の歴史ある渋い色が良く出ていますね。
地面の抵抗感がでれば更に良いでしょう。
 
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園田会員さま
空の面積が少ない構図なのでイチョウ並木の奥行きを出すのが難しかったかと思いますが木の色と描き方が均一になってしまいました。
手前のポールをもう少し強く描けると良かったですね。
 
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マリアンスキー会員さま
午前午後と2枚描き上げました。光の方向が変わってしまうので早書きの方は1日に2枚描かれると良いですね。
午前の鉛筆画の地面を大きく入れた構図と午後は水彩画でドアの茶色、建物のグレー色、左上斜めから入るグリーンのバランスが良く配置されています。
 
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藤本会員さま
斜めから見た校舎と木の関係が同じように捉えられたら良かったですが空と地面の面積が大きくとってあるので描き込んでいるわりにはすっきりと見えて着彩しなくても充分強い画面になっています。
 
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大平会員さま
初めてのスケッチでしたがしっかり下書きに時間をかけているので安定感があります。
手前にある花壇のつつじの花をしっかり描けると遠中近の関係がしっかり出るでしょう。
続きの着彩は教室でじっくり描いていきましょう。
 
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沖野会員さま
消せるボールペンで着彩をせずに描き上げました。
人物のポーズも配置も良く、休日の学校の雰囲気が出ています。
これから着彩をしたいとのことでしたが思い切ってペンだけで仕上げてみてはどうでしょうか。
レンガの重厚感を細部まで描けると良いでしょう。
 
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栗原会員さま
1号館を真横から見た構図です。
スケッチも水彩画も初めてだったようです。
木が平面的になってしまいましたが最後まで諦めず描き続けた様子が伝わります。
水分を少なめに色を薄めに重ねるように何度も載せて色幅を出していけると良いですね。
 
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前田会員さま
校舎を大きく入れ両端を切った大胆な構図ですが近景左下に車を入れ校舎の入り口を中景右に大きく配置し、遠景左上に木を入れ構成されていますね。
色もメリハリがあり、まとまって見えます。
 
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多田会員さま
見上げた校舎のそびえ立つ様子が出ています。
両端の木のバランスとメインの校舎の関係に注意して着彩出来ると良いですね。
続きは教室で描かれるそうです。完成がたのしみですね。
 
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谷口会員さま
初めてスケッチ参加でしたが、軽快にペンが使われ、色も良く、抑えめながら濃淡がしっかり描けていますね。
水彩画も初めてだそうですが油絵の経験が生きています。
 
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大久保会員さま
ペンの線のラフさが良い味を出していますね。
右側の描き込みが途中になってしまったのが残念です。
水彩色鉛筆は色が単調になり易いので、特に植物の緑色は意識的に変えた方がいいですね。
 
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井上会員さま
校舎が少しデフォルメされていますが、その分重厚感が出ていて良いですね。
その反面、手前にある植物が弱いのが残念です。
 
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赤星会員さま
植物の色の表情に変化があって良いですね。
場所に応じてタッチも変えているので遠近感が出ています。
校舎と地面の色の違いがなく、軽い印象になってしまいました。
この場合、地面の方は白ぬきでも良かったかもしれませんね。
 
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藤波会員さま
パステルならではの優しい色合いですね。
時間を掛けて描いた所と時間を掛けられなかった所の密度の差が出てしまいました。
脇役になる所の密度を短時間で効果的に出せると良いですね。
 
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岡崎会員さま
近景右端の木と大きな色面の空の構図が大胆で面白いですね。
構図は変化に富んでいますが絵具の分量に変化が無い為、塗りが均一に見えてしまいます。
輪郭境目に画用紙の地の白が残ってしまっているので空間が弱く感じます。
ひとつひとつ丁寧に描こうという意識は伝わりますが、もっと完成イメージを強く持てると更に良いでしょう。
 
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今回のスケッチ会を期に水彩画を初めて描かれた方が多く、絵具の扱いに苦戦されている方が多かったです。
特に葉の色をそのままの原色で使ってしまった為、グリーンの色が自然の葉に見えづらくなってしまいます。
今回の講評会は会員さま方の意見も多く、大変盛り上がり、気付いたら1時間近く経過してました。
みなさん次回の課題も明確に見え、今後に活かしていきたいとのことでした。
初めて水彩でスケッチを描かれる方は教室でスケッチ講座を受けられることをおすすめします。
終了後は構内にあるカフェでコーヒーを飲み、会員さま同士が更に打ち解け合い、充実した1日となりました。
 
これから、秋の終わりまで屋外スケッチ会を多数計画しております。計画中のこれからのスケッチ会にも銀座教室・新宿教室多数の会員さまのご参加をお待ちしております。
 
 
担当講師  佐々木・山本