若松会員さまの水彩色鉛筆画



 
こんにちは。講師の森です。
 
今回は若松会員の作品を紹介します。
 
 
20160726_01
 
 
黄色いバラの静物画です。
若松会員は水彩色鉛筆で描かれています。
 
水彩色鉛筆とは、色鉛筆の一種で、
色をつけた所に筆で水を加えると水彩絵具のように色が滲むのが特徴です。
水彩画のように、絵筆一本で絵を描くのに抵抗のある人にオススメです。
色鉛筆と言えど、しっかりと塗り込む事で深みのある色や濃い色を                 
表現することも可能で、若松さんのこの絵も、グラスの深い青が                   
全体の軽やかなモチーフの様子を引き締める良いアクセントになっています。
また、
バラの花びらの繊細な色味も慎重に色を付け加えていったので、
軽やかさを損なわずに黄色やオレンジをしっかり発色させています。
布に落ちているモチーフの影も、様々な色味が加えられていて、見応えがあります。
 
若松さんのこれまでの絵の中でも特に完成度の高い絵に仕上がったと思います。
 
実はここまで上達したのには、
この絵のひとつ前に描かれたデッサンがきっかけになったと思います。
それがこちらです。
 
 
20160726_02
 
 
初めての石膏デッサンです。
がんばって陰影をつけたおかげで、立体感がよく出ています。
それでいて若松さんの絵らしい、柔らかで上品な雰囲気も感じられて、
良い一枚になりました。
しかし、
最初は形の捉え方や直し方が思うように行かず、大変でした。
特に巻き毛の部分がむずかしく、大分苦労して描かれていましたが、
途中からコツを掴み、自ら積極的に描き進めていくようになりました。
 
この石膏での経験によって、モチーフの形を描くのが                       
より早くより正確になったと思います。
ご本人様も「あの巻き毛に鍛えてもらった」とおっしゃられていました。
水彩や油絵で描かれている方も、
デッサンを見つめ直す機会を作ってもよいのではないでしょうか。