人物画『和装の女性』



こんにちは、メッツ絵画教室の山本です。
人物コースをご紹介します。
教室リニューアル前に行いました「固定ポーズ・和装の女性」です。
ご報告が遅くなり申し分け有りません。
小鼓奏者のモデルさんに演奏しているポーズをとっていただきました。
 
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一日のみの固定ポーズなので描き消しが簡単な木炭デッサンで制作される方が多くいらっしゃいました。
1ポーズ目は別の紙で下書きをして頂き、構図を決めてから2ポーズ目から木炭紙で描き始めてもらいました。
 
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銀座校から初めて人物コースに参加された松岡会員です。
新宿校でも変わらず集中して制作されていました。
 
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ご自身の絵について説明されている西岡会員です。
講評では各会員さまが制作を通じた体験談を述べられます。
講師とのディスカッションを重ね、ひとりひとりじっくり時間をかけてアドバイスを行います。
 
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西岡会員さま
今回は時間短縮の為、下地を塗ってから参加されました。
何度も描き直す過程から表情がとてもよく表れてきていますね。
色味が少々単調になってしまいましたので下準備で絵具を何色か作って保存しておくとチューブからそのまま出した色よりも幅が広がり、肌の色の複雑さが早く描けるようになるでしょう。
 
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石黒会員さま
全身を入れた構図がバランス良く配置され、プロポーションも自然に見えますね。
木炭の重ねがポーズ毎に上達されていたので、練りゴムの抜き方にも気を配れると良いでしょう。
 
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藤崎会員さま
木炭の使い方に苦戦されていましたが、何度も描き直すうちに形も修正され色味も良く出てきました。
頭、小鼓、手の関連性が弱いので、次回は完成のビジョンを最初から持ち、構造を先に観察してから部分の描写に入ると良いでしょう。
 
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佐藤会員さま
久しぶりの人物でしたが水彩画に入る前の段階の鉛筆による下描きまで完成されました。
顔の表情と、膝が前へ出ている強さが描けています。
肩のラインが曖昧になってしまったので淡いピンクで着彩をし、裾に足袋の足先を加えると完成度が増すでしょう。
 
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冨田会員さま
バストアップの構図と顔の表情が良いですね。
人物は時間が限られているのでスピードが求められます。
丁寧さも魅力の一つですが完成させるために20分のポーズ毎にプランを決め、集中力を最大限に発揮させましょう。
 
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マリアンスキー会員さま
左端上に寄せた構図と画面下のローラーを使ったグレートーン、余白の白のバランスがとても良いですね。
膝下が長くなってしまいましたが袴のひだのリズムが気持ちいいのでさほど気になりません。
 
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本橋会員さま
木炭初チャレンジでしたが最後まで頑張りました。
真正面からの構図は難易度が高かったかと思いますが、顔の表情が良く右肩のラインがきれいに納まりました。
本橋会員は持続力があるのでこれからも油絵同様、デッサンもじっくり学んでいきましょう。
 
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松岡会員さま
銀座校から人物コース初参加です。
人体の構造を捉えようとしているのが伝わってきますね。
部分的な描写への拘りを感じますが、手前肘から奥肩までの立体感が出ていません。
表面の情報に囚われず、空間を意識して描くと良いでしょう。
 
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沖野会員さま
出だしから完成までの流れがバランス良く進めました。
描き込みに入っても広角で観察する癖がついてきたのが解りますね。
全身を入れた構図が多いので、今後は構図にも拘りが出てくると良いのではないでしょうか。
 
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佐野会員さま
構図と形に時間がとられてしまった為、見せ場のない絵になってしまいました。
もし今の段階で残り3ポーズあったら、手前の肘を強調させ、指先、小鼓、顔、肩を集中して進めます。
思い通りに行かない場合は拘りを一つに絞り、やり抜くと良いでしょう。
 
木炭で描く技法を、ご参加くださいました会員さま皆さま、木炭の特徴を
何回か経験なされて、その使用方法が初めのころよりだいぶ慣れてこられました。
担当講師  佐々木・山本