丸山会員の新作油彩画(F15)



メッツ絵画教室の小屋です。丸山会員の新作油彩画(F15)が完成しました。女の子の人形とクマのぬいぐるみ、鳥篭に入ったトルソのモチーフです。バックは自由な発想の元、自然現象を原色を生かして描き込みました。人形の持つ独特な雰囲気とよく合っていると思います。フォービスムゼミの経験も活かしています。F15号の大画面いっぱいにパワーがみなぎった素晴らしい作品ですね。今回丸山会員には、床座りで描いて頂きました。それによっていつもの「見下ろしの視点」から「見上げの視点」へと変化し、画面に動きが出ました。


人形の顔の描写は大変優れています。しっかりした描写で質感や表情を追求しながらも、その愛らしさは失われていないのがいいですね。瞳、鼻、唇、ほっぺたの細かい描写は実によくポイントを押さえています。髪の毛や帽子、帽子に付いているボタン、服やネックレスの描写も美しいです。


スカート・ソックス・革靴のバランスも綺麗ですね。スカートの裾の装飾もリアルです。台の布の模様の描写は必要最小限に抑えてしつこくなりすぎないように工夫しています。影の色も画面の配色を損なわないように考えられています。


人形を支える楕円の台は、思い切って羅針盤にしてみました。その工夫によって世界観が広がると思いませんか?記号としても面白いですね。方位磁石のモチーフは古典絵画の静物画などにもよく登場します。


人形の女の子によりそうふわふわした毛並みのクマ、その背後には炎が燃え、クマはその炎から逃げているかのようです。鳥籠の台座の金属、よく観察していますね。ちょっと古い感じがよく出ています。重量感がありますね。


鳥篭とトルソです。トルソにもう少しトルソらしさが出ればパーフェクトですね。金属の装飾表現は素晴らしいです。雷のような模様も画面に躍動感を与えています。赤と緑を上手く対比させつつ描写している部分に注目してください。


右上のバックですが、色自体に深みがある色彩を何層にも重ねて動きを表現しています。キャンバスの布目も魅力的ですね。色彩、表現共にますます自由自在になってきた丸山会員の油彩画、これからも見逃せませんね。

今回の制作に関して、ご本人から感想を頂いていますのでここで掲載いたします。

「今回は、フォービスムゼミの経験を活かして、『自由な色彩』をテーマに描き進めました。見上げ構図のため、モチーフ自体の迫力も出やすいので、その雰囲気を壊さないようにバックの色も選びました。

試行錯誤していくうち、だんだん炎や木々、雷といった『自然』のイメージが浮かび上がってきて、人形の持つ少し不気味なオーラともマッチしたのではないかな、と思います(笑)。いつもよりも質感表現の点でもこだわって描いてみました。

ただ、制作中、辛かったのが、足のしびれです…長時間地べた座りだったので、帰る頃にはいつもふらふらでした(笑)
とは言え、満足いく仕上がりになったので嬉しいです!

ご指導下さった小屋先生、ありがとうございました。」

丸山会員、お疲れ様でした!本当に質の高い、満足のいく作品になったと思います。飛躍の一枚、ですね!